ファイルを別のアプリケーションで開くには?
たとえば、私がこの記事(アーティクル)を書く場合、“メモ帳”を使っており、そこへ「.html」の拡張子を付けて保存します。そうすると、“エクスプローラ”からこのファイルをダブルクリックすれば、今度は“メモ帳”でなく“ネットスケープ”で開くセットアップです。しかし、書き直したり書き加えるなら“メモ帳”から開く必要があり、仕上がりをチェックする時は“ネットスケープ”ばかりでなく“MSIE(Microsoft Internet Explorer)”からも開いてみます。
1つの拡張子へ関連付けられるアプリケーション(つまり、エクスプローラでダブルクリックしたファイルを起動するアプリケーション)が1つという点はWindows3.1から基本的に変わりません。ところが、Windows95ではマウスの右ボタンをクリックして「ショートカットメニュー」を開くことが出来ます。そして、このメニューへは複数のアプリケーションを関連付けられるのです。
したがって、「.html」の拡張子に“ネットスケープ”以外、“メモ帳”と“MSIE”を関連付けておけば、記事を書く途中でエクスプローラから2つのブラウザとメモ帳を行ったり来たりは思いのまま・・・・・・そこまで必要ないと思われるかもしれませんが、そういうかたの中には、メモ帳ならすぐ開くようなアプリケーションの説明書(「.doc」ファイル)を見ようとして、“Word”など重いアプリケーションが起動するのを横目で見た経験はあるかも?
「.html」の拡張子にアプリケーションを関
連付けたショートカット・メニューの実例この場合、「.doc」の拡張子へメモ帳を関連付けることによって、説明書のようなプレーンテキストが見たい時はエクスプローラからマウスの右ボタンで「ショートカットメニュー」を開けば、“Word”や“ワードパッド”の代わりメモ帳が起動できます(しかし、日本のMicrosoftは、なぜ製品ごとの名前1つに統一性が持てないのでしょうか!?)。同じく、「.gif」、「.jpg」などインターネットで使う画像はブラウザか画像処理のアプリケーションのどちらか片方に関連付けられているはずですが、そこへもう片方も関連づけておくと便利です。
さて、その設定方法は、まずエクスプローラのメニューから「表示→オプション→ファイルタイプ」を選択します。そうすると登録されているファイルタイプのリストが表示されますので、「.doc」の拡張子へメモ帳を関連付けるなら、「ワードパッド文書」か「Microsoft Word 文書」といった「.doc」を含むファイルタイプを探してクリックして下さい。その状態でリストの右側にある「編集」ボタンを押せば、「ファイルタイプの編集」という新しい窓が開きます。
次は「追加」ボタンを押し、「新しいアクション」という窓が開いたところで、その「アクション」欄へ“メモ帳から開く(&M)"、「アクションを実行するアプリケーション」欄へ“Notepad.exe”と記入して「OK」ボタンを押します。あとは順に窓を閉じながらエクスプローラまで戻ると設定完了です。なお、「ショートカットメニュー」を開くと“メモ帳から開く(&M)”の(&M)が(M)と表示され、これはマウスでなく[m]キーを使って起動できることを意味します。つまり、「&」の後のアルファベットがキーを指定するため、「ショートカットメニュー」でまだ使われていない半角のアルファベットを選んで下さい。もしくは(&M)を省いて記入しても差し支えありません。
どのファイルであろうが設定方法はまったく変わらず、いったん要領をつかめば非常に簡単です。チャレンジ精神旺盛なかたなら、「アクションを実行するアプリケーション」欄へ記入するファイルがわからない時、「参照」ボタンを押して探がせることぐらいは当然ご存じだと思います。ともかく実際にやらない限り、どれだけ簡単で便利か実感できないのが今回ご紹介した裏ワザです。そして、やってみると「な〜んだ、こんな簡単なことか!」、また使いだすと「へ〜え、こいつは意外と便利だな!」・・・・・・それが嘘か誠か、ぜひお試しあれ!!
ということで、最後に少しだけ次期Windowsの話をします。「Windows95のテクニック」を紹介しているこのページも、そろそろ「Windows97」へタイトルを換える時期かと思っていたら、最近Microsoftは次期OSベータ版の発表を遅らせたようです。「メンフィス」というコードネームで開発中のOSが店頭へ並ぶ頃は、どうやら「Windows98」となる気配が濃くなってきました。新製品の主な違いは“MSIE”との一体化によってインターネットがこれまでより扱いやすくなる反面、その部分へ不安もあります。
インターネットの急激な発展は、結果としてコンピュータ・ウィルスの被害を増長し、この問題と密接に関係するセキュリティー同様、被害者の多くがインターネットへ提供する側の「サーバー」でなく、提供される側の「クライアント」なのです。そして加害者の立場から見た場合、インターネットと一体化されたOSは、それだけ狙う相手の奥深くまで侵入できる可能性に他なりません。また、インターネットの発展へソフトを開発するスピードが追いつかず、商品化された製品に数年前のような完成度は望めなくなりました。“Windows95”や“MSIE"、"ネットスケープ”などのメジャー商品さえも、セキュリティー面で信頼できるレベルへ到達していないのが現状といえるでしょう。
ともあれ、本家のMicrosoftに不安を覚える上、「メンフィス日本語版」の心配までしてもしかたなく、どうせなら前向きな姿勢をとりたいものです。Microsoftという巨人を育て上げたビル・ゲイツのエゴは時として暴走するので有名ですが、次期Windowsへは彼の観点よりわれわれ一般人の観点から、しばらく使って優れ物と感じる内容を期待しようではありませんか!?
お断りこれらのテクニックを試される場合は、みなさん個人の責任でお願いします。何かの手違いからWindowsが動かなくなったとしても責任は取りかねますので、その点をご了承ください。 横井康和 |