HTMLを使ったスライドショー (その1)


画像による目次はここをクリックして下さい
図@
画像による目次はここをクリックして下さい
図A
画像による目次はここをクリックして下さい
図B
画像による目次はここをクリックして下さい
図C
 Microsoft社ではWindowsのバージョンが新しくなるたびに「サービスパック」や「パワートイズ」といった無償でダウンロードできる付録を提供してきましたが、XP版ではこのパワートイズへ「スライドショー・ウィザード(CD Slide Show generator)」という新しい機能が加わりました。たとえば、「マイ ピクチャ」へ保存した家族の写真をスライドショーで見たいけれどコンピュータのことはよくわからないというかたでも、これを使うと簡単にスライドショーが作成できます。

 あるいは、CDへ焼いた写真を誰かにプレゼントする場合、相手がそれをCDプレイヤーへセットした瞬間、自動的にスライドショーが立ち上がって写真を表示するという洒落た演出も、このウィザードを使えば簡単です。用途はなんであれ、まずどのようなスライドショーが作成できるかをご紹介しましょう。

 右の図@は作成したスライドショーを開いたところで、これがインターネット・エクスプローラその他ふだんご使用中のブラウザふだんと同じ設定で表示されます。実際のスライドショーを始めるには中央の青い文字で「Click Here」と書かれた部分をクリックし、そこで画面全体(の新しいウィンドウ)へ表示されるのが図Aです。

 その時点で表示された一番最初の画像は、まだ静止状態で次の画像と入れ替わりません。それをコントロールするのが右上の4つのボタンです。左端のボタンで前の画像を表示、2番目のボタンでスライドショーをスタート、3番目のボタンで次の画像を表示、右端のボタンでスライドショーを閉じ図@のウィンドウに戻れます。また、画面の左上を見ると4つのコントロール・ボタンとは別のメニューがあり、その内容は「Slide Show」、「Filmstrip」、「Previews」の3つですが、「Slide Show」の状態である図Aからは他の2者しか選択できません。

 「Filmstrip」を選択した場合、図Bの画面へ移動します。この状態だと画面の下に並んだ縮小画像(サムネイル)から見たい画像を選択できる設定です。クリックした縮小画像(サムネイル)と同じフルサイズの画像が中央へ表示され、フルサイズの画像をクリックすれば次の画像と入れ替わる他、表示中の画像は左上のメニューで図Aの画面に戻っても引き続き選択が維持されます。つまり、特定の画像を見たければ図Bへ移動して捜し、見つかったら図Aに戻ってフルサイズで見ることが出来るわけです。

 わざわざフルサイズの画像で確かめるまでもなく、捜すのは縮小画像(サムネイル)だけでじゅうぶんだというかたは残るメニュー「Previews」で図Cへ進んで下さい。もっとも、この縮小画像(サムネイル)から1枚を選択(クリック)すると、それが表示されるのは図Bの画像ですが・・・・・・こうして一通りの機能を説明してもピンとこないかたは「実例」をご覧になってみて下さい(注:ウィザードで作成後、最初のページ左下へ「戻る」ボタンのみを追加)。そして、ご覧いただくとおわかりのとおり、この実例のパターンを発展させたのがブルー・マガジンの「写真集」に他なりません。

 なお、実例では「写真集」から5枚の写真を引用していますが、それらは(「写真集」の)他の写真同様、すべて横井恵美の作品であり、本人の承諾なく転載、複製、引用、配布、販売などが禁止されていることをお断りしておきます。また私事で恐縮ながら、筆者の母親でもあるその横井恵美とは68歳からカメラを持ち、間もなく80歳を迎える写真家であり、その感性が捉えた映像は息子の私でさえ唸らされる場合が少なくありません。今年(2003年)の11月、京都で80歳を記念した個展「(いのり)の象(かたち)」を開く予定なども決まっていますので、この実例の写真をご覧になって興味を持たれたかたは、転載などのお問い合わせを含め、ご遠慮なく「ハリウッド最前線」まで電子メールをお送り下さい。個展の準備ができ次第、案内状を差し上げるつもりですから。

 ということで本題に戻って、パワートイズの「スライドショー・ウィザード」はどのようなものか理解されたと思います。そこでパワートイズの入手方法ですが、Microsoft社のPowerToys for Windows XPというページから簡単にダウンロードできる上、含まれるプログラム全部は必要ないという場合、個々のプログラムを単独でダウンロードすることも可能です。念のため、英語のページが苦手なかたのため、その中で「スライドショー・ウィザード」(注:このインストール後の表示名に対し、ダウンロード時のプログラム名は「CD Slide Show generator」か「Slide Show generator」)のみのダウンロードへリンクしておきました。

 無事ダウンロードとインストールを完了した後は、それを起動するだけです。ウィザードの指示にさえ従えばコンピュータの初心者でも先の実例とまったく同じスライドショーが作成できます。加えて、「スライドショー・ウィザード」で作成したスライドショーの構造はHTML(ハイパーテキスト)を使っているため、ある程度の知識があるかたなら、たとえば実例のようなボタンを書き加えたり、英語の表示を日本語化するぐらいの改造は簡単です。

 そういった改造方法のいくつかは次回へ譲るとして、最後に冒頭で触れたスライドショーを自動起動するCDの作成方法ですが、本来ならCD-R/RWへ画像をコピーした後、ビューワを書き込んだり自動起動の設定をしなくてはなりませんでした。しかし、その画像のコピー自体を「スライドショー・ウィザード」でやれば、それ以上の手間がかかりません(「ウィザード」はスライドショーを構築するため、まず画像をコピーします)。つまり、「ウィザード」がスライドショーのインストール先を聞いた時、ハードディスクでなくCD-R/RWのドライブ名を指定すれば、焼きあがったCDにはビューワが組み込まれており、それをCDドライブへ挿入するだけで自動的に立ち上がります。ただし、そのコンピュータのCDドライブが初期設定の自動起動から変更されている場合は、手動で起こす必要があるのでご注意ください。

 もう1つだけ注意していただきたいのは、Windows XPかそれ以前のMeなどでインターネット・エクスプローラのバージョンが更新されていれば問題はありませんが、ネットスケープその他のブラウザでは本来の設計意図通り機能しません。「ウィザード」が自動的に作成する「html」というディレクトリ(フォルダ)へ含まれるファイルのうちXPが使うのは「helper.htm」と「viewer.htm」だけで、他のブラウザ用に画像の数だけ「0.htm」〜「n.htm」というファイルが作成されるものの、こちらはXPなどと比べて機能面での落差が激しいことをお忘れなく! (続く)


お断り 

これらのテクニックを試される場合は、みなさん個人の責任でお願いします。何かの手違いからWindowsが動かなくなったとしても責任は取りかねますので、その点をご了承ください。

横井康和        


Copyright (C) 2003 by Yasukazu Yokoi. All Rights Reserved.

スクロール・バーのカズタマイズ 目次に戻ります HTMLを使ったスライドショー(その2)