「ようこそ画面」の活用
「ようこそ画面」についてはWindows XPが出て間もない頃、このコラムで取り上げました。ただ、その時ご紹介したのは画像の変更のし方だけだったので、今回はもう少し突っ込んでそれをどう活用するかというのがテーマです。まず、右図の最初は以前ご紹介した方法で画像だけを自分の写真に変えた「ようこそ画面」で、その画像の部分をクリックすれば2番目のパスワードの入力画面となります。
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そして、このパターンは1人より複数で使うコンピュータのほうが、より効果的です。たとえば、家族3人で1台のパソコンをご使用の場合、ユーザー・アカウントは1つしか設定せず、それを3人が共有されているのではありませんか? しかし、せっかくWindous XPから「ようこそ画面」で複数のユーザーがログインできるような仕組みとなっているのに、それを使わない手はないでしょう。
1つのユーザーアカウントを共有している限り、それぞれのプライバシーを護ることが出来ません。また、Eメールも「アウトルック・エクスプレス」などのプログラムを使うのは1人にしておかないと、どのメールが誰宛なのか混乱してしまいます。もちろん、1人以外はMicrosoft社のホットメールやYahoo!メールなどインターネット上のメール・アカウントを使えばいいのですが、Windowsそのものへユーザー・アカウントを増やすことで、そういった制約がなくなるわけです。
加えて、親が子供のアカウントへアクセス制限を加えることも出来ます。そうすると、子供は自分のプライバシーを護れる一方、親が許さないようなプログラムを自分勝手にはインストールできません。そして、アクセスの権限はどうあれ、Windowsを起動した時点でまず「ようこそ画面」へユーザー全員が表示され、それらの画像を各ユーザーの写真と入れ替えることで、右図のとおり、どれが誰のアカウントか一目瞭然となります。
たぶんご存知だとは思いますが、順序としてユーザー・アカウントを増やす方法は、「スタート」→「コントロールパネル」→「ユーザー アカウント」を選択し、次のような窓が開いたら、3つの選択肢の中から2番目の「新しいアカウントを作成する」を選んで下さい。あとは指示に従って情報を入力してゆくだけです。
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また、3つの選択肢の下に並んだユーザーの画像をクリックすれば、続く2番目の窓が開き、そのユーザーの様々な設定オプションを変更できます。ユーザーを追加してWindowsを再起動した後、画像をそのユーザーの写真に変えたりアクセスの権限を変更するのも、やはりこの窓からです。ただし、6つの選択肢のうち5番目の「アカウントの種類を変更する」ことが出来るのは「コンピュータの管理者」に限ります。
ちなみに、他の選択肢は1番目が「名前を変更する」、2番目が「パスワードを変更する」、3番目が「パスワードを削除する」、4番目が「画像を変更する」、6番目が「.NET Passportを使用するためにアカウントをセットアップする」といった具合です。なお、5番目の「アカウントの種類を変更する」は最低1人の「コンピュータの管理者」が必要ですから注意して下さい。
「画像を変更する」方法は以前のコラムでご紹介したので省きますが、48ピクセル×48ピクセルの「.bmp」形式画像ファイルを作成する際は、Windowsの付属ツール「ペイント」か、出来ればAdobe社の「フォトショップ」やCorel社の「フォトペイント」などの画像処理ソフトが必要です。
そこで使う機能は、(1)スキャナーでスキャンするかデジタル・カメラで撮った写真画像の使いたい部分を「選択ツール」で選択して切り取り、(2)切り取った画像を「伸縮ツール」で縦横短いほうが48ピクセルになるよう縮小し、(3)縮小した画像を(キャンバス・サイズの)「変形ツール」で縦横長いほうも48ピクセルになるようカットします。これらの機能は上記の画像処理ソフトなら、どれでも備わっています。
「フォトショップ」や「フォトペイント」の場合、そこへ画像をシャープにする機能が備わっていますから、それを使うことで、より美しく仕上がるわけです。画像処理ソフトを使い慣れた上級者であれば、写真画像を縮小する前に背景から余計な物を取ったり、背景色を変えてみたり、それらの画像が「ようこそ画面」へ並んだ時にいっそう引き立つよう改造できると思います、要は工夫次第です。
さあ仕上がりがどうなるか、まずはご自身でお試し下さい!
お断りこれらのテクニックを試される場合は、みなさん個人の責任でお願いします。何かの手違いからWindowsが動かなくなったとしても責任は取りかねますので、その点をご了承ください。 横井康和 |