パワーカンパニーで電源を綺麗に


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 前回はビスタを使った「ホームシアター」のためのネットワーキングについて説明しましたが、今回はホームシアターを、より進化させるための必需品である電源のフィルターがテーマです。したがって、「ウィンドウズの裏技」よりは、むしろステレオプラズマ・ディスプレイなどのフラットTVのほうが恩恵をこうむる分野ではあります。そもそも、コンセントから電源を取り込む際、様々なノイズが混ざっていることに、我々は案外無神経です。水道水でいえば、ちょっと飲む気がしないほど濁っているのを、けっこう平気で飲んでいる感じだといえるでしょう。

 そうしたノイズは、音をかなり悪くしたり画面をかなり暗くしているばかりでなく、機材へダメージを及ぼすこともあります。突然、電球が切れるように、ある日、気がつくとDVDプレーヤーレシーバーは動かなくなっていたなんてことが起こるのです。その上、困るのは、こういう場合、はっきりとした理由がわかりません。照明は不安定な電圧だと明るくなったり暗くなったりするのですぐわかりますが、他の電気製品ではそうもいかず、まして電源のノイズや不安定な電圧がごく日常的なこととくれば、水道だけではなく電気もフィルターを通す心がけがあってしかりだと思います。

 ただ、水道水のフィルターと違い、電気のフィルターは決して安くありません。安価な「電圧急上昇保護装置(サージ・プロテクター)」を使って安心しておられるとすれば、お気の毒ですが、それらは延長コードとほとんど変わらず、落雷などで初めて電圧が急上昇した時はサーキットが焼けることで、そこへ接続した電気製品を護ってくれた後、いわゆる「バイパス・モード」となり、実質的に延長コード以上でも以下でもなくなります。しかし、それがユーザーへはわからないのです。サーキットが焼けたと知らないユーザーは、当然ながら次回の落雷で無防備だという自覚がありません。

 安価な電圧急上昇保護装置(サージ・プロテクター)で、もう一つの問題点は、同じ電圧の急上昇でも日常的に不安定な電圧(つまり日常的な電圧の急上昇)から電気製品を護ってくれないことです。落雷のような非日常的な電圧の急上昇より、むしろそちらのほうが問題で、結局、「電圧急上昇保護装置(サージ・プロテクター)」は使わないほうが無難といえます。いっぽう、実質的に効果のあるフィルターは、残念ながら水道水のフィルターと違って決して安くないのが現状です。

 冒頭の写真はリチャード・グレイのパワー・カンパニーの製品群で、かなり高価ですが、これらを使うとホームシアターの質は目に見えて向上します。商品の詳しい内容が知りたいかたは、彼らのホームページが「http://www.richardgrayspowercompany.com/」と「http://www.audiolinesource.com/」の2つありますから、どちらかをご覧ください。これらパワー・カンパニーの特許製品は、電圧急上昇保護装置(サージ・プロテクター)と比べて発想から違っており、大きくて重い誘導子(インダクター)が電圧急上昇保護装置(サージ・プロテクター)として機能しています。この「チョーク」とも呼ばれる装置は、前述の接続した電気製品を護るサーキットが焼けないよう更に保護しており、1,500ボルトまでの電圧の急上昇ならまったく問題ありません。

 また、電圧の急上昇の問題以外、多くの電気製品は電流不足でその本領を発揮できないのが現状で、パワー・カンパニーの極太のコードなどを使えば、綺麗で安全な電源必要なだけ供給してくれますから、ほとんどのオーディオやヴィデオ製品の性能が向上するわけです。パワー・カンパニーでは、様々なシステムのサイズに合わせていくつかのパワー・マネージメント装置を製作しており、それでも不足の場合、240ボルトのサブステーションがあります。そこへ納められた2.5キロワットの変圧器はまさに怪物で、交流電源からオーディオ、ヴィデオ製品を隔離し、バランスのとれた電源を供給してくれるのです。

 加えて、電源の不安定な田舎に住む人たちへは、パワー・カンパニーがより顕著な効果をもたらします。自分の使う電源を発電機(ジェネレーター)で自給自足しない限り、田舎では誰もが多かれ少なかれ電源へ何らかのノイズを感じ取っているはずです。したがって、質の悪い電源ほど、それを調整しなくてはなりません。アメリカの場合、30日間のフリー・トライアルでリチャード・グレイのパワー・カンパニーを試すことが出来ます。そして、試した人はほとんどが継続して使っているようです。日本では残念ながらそうもいきませんが、ホームシアターに凝る人なら、購入してまず後悔はしないでしょう。


お断り 

これらのテクニックを試される場合は、みなさん個人の責任でお願いします。何かの手違いからWindowsが動かなくなったとしても責任は取りかねます。また、読者からのご質問、ご相談へは、当「ハリウッド最前線・サイバークラブ」の会員の皆様を除いてお応えいたしかねますので、それらの点をご了承ください。

横井康和        


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