ディズニー・オンラインはここをクリックして下さい
(1996年9月16日)          




“スピード”2世

爆発的ヒットとなった“スピード”を降りたキアヌ・リーブスの代役が決定しました。“フラットライナーズ”や“ジェロニモ”の地味な演技よりも、ジュリア・ロバーツを親友のキーファー・サザーランドから結婚式直前に奪ったことで有名になってしまったジェイソン・パトリックがその人。若手人気俳優のクリスチャン・スレーター("ブロークン・アロー")や話題の新人スター、マシュー・マッコナヒー("評決のとき")を押さえてのキャスティングだけに、首をかしげている業界人も多い中、製作側の20世紀フォックス・スタジオのジェイソン起用の理由は?・・・・・・その1、ブラッド・ピット、ダスティン・ホフマン、ロバート・デ・ニーロと共演したジェイソンの次回作“スリーパーズ”の下馬評が抜群にいいこと。その2、“スピード”でキアヌとサンドラ・ブロックを、2作目の“ツイスター”ではビル・パクストンを起用して大成功したヤン・デ・ボン監督の推薦ということ。ボン監督いわく、「大スターの可能性を限りなく秘めた俳優」だそうです。豪華クルーズ船が舞台の“スピード2"、主演俳優に関係なく、デ・ボン監督の手腕で、またまた素晴らしい娯楽映画となることでしょう。





ホット・カップル

“ケーブル・ガイ”が不調に終わったジム・キャリーは意気消沈かと思いきや、サンフランシスコで新作“スマイル・ライク・ユアーズ”を撮影中のガールフレンド、ローレン・ホリー("ドラゴン")を訪れプロポーズ、仲の良いところを見せています。現在、次作“ライヤー、ライヤー”を、“ペット探偵エース・ベンチュラ”やエディー・マーフィー主演のヒット作“ナティー・プロフェッサー”のトム・シャディアック監督と撮影中のジムは、暇さえあればローレンの仕事場を訪問しているそうですが、彼女を立ててセットではおとなしくしているとか。“ライヤー・・・”は、息子と嘘をつかないで1日を過ごす約束をしたジム演じる弁護士が、その日の大きな裁判でいかにして嘘をつかず勝つかという物語で、今までの彼の役柄からは脱皮した感があります。一方の“スマイル・・・”は、“サブリナ”でハリソン・フォードの弟役を好演したグレグ・キニアー共演のラブ・ロマンス作品で、ジムとローレンのロマンスが宣伝に一役かっているようです。また、名優シャーリー・マクレーンがローレンの母親役で出演しており、これがなんと俳優協会規定最低賃金での友情出演。彼女の新作“イブニング・スター”も製作したライシャー・エンターテイメントへの恩返しということながら、霊感の強いシャーリー、徳を積んでいるのかもしれませんね。





ビルとビルの仲

今夏の2大ヒット作“ツイスター”と“インディペンデンス・デイ”に主演したビル・パクストンとビル・プルマンが、名前とルックスの類似性が原因で、しばしば混同されています。パクストンがプルマン主演作のプレミアに行った時、映画雑誌の記者までが「夏の2大ヒット作に主演した感想は?」などとインタビューし、業界紙デーリー・バラエティーのパクストン特集記事にいたってはプルマンの写真が掲載される始末。そんな2人のビルは1989年製作のSFスリラー“ブレイン・デッド”で共演以来の友達同士であり、お互いの名前を間違えられるたび、もう一人のビルになりすまし、陰で笑い転げているとか。また、彼らの次回作も似たもの企画で、プルマンが“インディペンデンス・・・"、"スターゲート”のプロデューサー、ディーン・デブリン製作の“スーパータンカー”に主演すれば、パクストンもジェームズ・キャメロン("ターミネーター1&2"、"トゥルー・ライズ")監督のスリラー“タイタニック”に主演と、ますます混同されてしまいそうな様子です。陽気な“ビル”たちは、今度2人が違う役者であることを立証するため、同じ作品で共演しようとジョークを飛ばしているそうです。





ハーレムのロビンフッド

“プレデター”などで渋い演技が光った黒人俳優ビル・デュークの監督作“フッドラム(ゴロツキ)”は1930年代を舞台にした映画で、シカゴ・ロケを終えた現在、この“ハリウッド最前線”ホームページの製作スタジオでもあるCBS放送センター内のスタジオで撮影中。ページ製作の合間をぬって撮影現場を覗いたところ、主演のローレンス・フィシュバーン(現在公開中の“フレッド")をはじめ、アンディー・ガルシア、ティム・ロス("パルプ・フィクション")、バネッサ・ウィリアムス("イレイザー")全員が口を揃え、シカゴの猛暑を呪っていました。というのも、'30年代のスーツに身をまとった出演者たちは、街中をパレードしたり迫真のアクション・シーンを炎天下で演じなければならず、メークが流れ落ちるのを防ぐのに必死だったそうです。そもそも猛暑をついての撮影となった理由は、製作スタジオのUA(ユナイテッド・アーティスト)が、かのラッキー・ルチアーノと対抗し「ハーレムのロビンフッド」と呼ばれた黒人ギャング団の首領、バンピー・ジョンソンの波乱に満ちた日々を描いたこの作品のクリスマス公開を予定しているためです。デューク監督は残された3週間の撮影と並行し、編集も進めて行くと言ってました。余談ながら、フィシュバーンとデュークの参加が決定するやトントン拍子に進行し、UAはわずか10日間で製作OKを出した企画ですが、じつは10年ぐらい前からハリウッドでディベロップ(開発)されていたものなのです。





ハードボイルド的人間像

以前このページで紹介した、公開間近のニューライン作品“ラストマン・スタンディング”で意気投合した主演のブルース・ウィルスとウォルター・ヒル監督は、早くも来年度製作予定の“イカルス”の準備に入っています。ブルースがパイロット役を演じるこのパラマウント作品の他、往年のTV番組“コンバット”の映画化という面白い企画も二人の間で進展中。 話題の“ラストマン・・・”は、クリント・イーストウッド主演のマカロニ・ウェスタン“荒野の用心棒”と同じく黒沢明監督の名作“用心棒”のリメイクですが、こちらの時代設定は禁酒法時代です。1930年のテキサスを舞台に、ブルース演じる犯罪者が敵対するギャングをうまく操って街を救うドラマとして描かれています。ヒル監督によると、この作品でブルースは今までとひと味違う役づくりをし、往年のハンフリー・ボガートやロバート・ミッチャムが演じたような本物のハードボイルド的人物を熱演したとか・・・・・・こうご期待!




(1996年9月16日)

Copyright (C) 1996 by DEN Publishing, Inc. All Rights Reserved.