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アフレック監督の新作
監督主演を務めた「アルゴ(2012年)」がアカデミー作品賞ほか3部門に輝いたベン・アフレック(写真中央)、彼の新作「夜に生きる」は「アルゴ」以来5年ぶりで監督主演を務めただけでなく、脚本へも自ら係わっています。製作にはレオナルド・ディカプリオが名を連ねており、原作はアフレックの長編初監督作「ゴーン・ベイビー・ゴーン(2007年)」以来となるデニス・ルヘインの2013年度MWA賞(エドガー賞)最優秀長編賞を受賞した同名小説です。アフレック自身、厳格な家庭で育ちながらもギャングの世界へ足を踏み入れる主人公ジョーを熱演する他、監督としてエル・ファニング、ゾーイ・サルダナ、シエナ・ミラー、クリス・メッシーナといったキャストをまとめあげています。17歳のファニングにとって刺激的な現場となった様子で、じゅうぶん力を発揮することができたらしく、「ベンはもう最高! みんなが彼を尊敬していて。彼は彼で俳優たちをとても信頼しているのよ。私もベンを心から信頼できたわ。彼が作ってくれる環境がいいので、みんなが創造性を存分に発揮できた」と絶賛を贈っており、アフレックから学んだことは多かったようです。いっぽう、アフレックにとっても本作へ特別な思い入れがあったようで、「映画製作者として、これは1930年代から70年代にかけて作られたワーナーブラザーズのギャング映画へオマージュを捧げる素晴らしいチャンスだった。僕はそうした映画を観て育ってきたんだ。そういう映画には壮大で無秩序な感覚があり、それが観る者を違う世界、違う時代へ連れて行ってくれる」と、情熱を傾けたプロジェクトだったと明かしています。アメリカでは去年のクリスマスに封切られた「夜に生きる」、残念ながら本国での興行成績は今一でしたが、5月20日の公開を控えた日本では?
髑髏島のラーソン
「ルーム(2015年)」でアカデミー主演女優賞に輝いたブリー・ラーソン(写真)が「キングコング:髑髏島の巨神」でヒロインの座を射止めたのはオスカー女優となる前です。1933年の公開以来、幾度も映画化されてきたキングコング、本作はそのコングを神話上の謎の島に君臨する巨神として描いています。ラーソン曰(いわ)く、「両親がキングコングのポスターを飾っていたのを憶えているわ。映画の枠組みを超えた、ヒューマニティーを象徴するような存在なんだと思う。ずっとインディペンデント映画へ出演してきたから、こうした大作に出られたことは、私にとって大きな意味があるの。アイコニックなキャラクターであるコングと共演し、しかもそれが世界中で上映されるなんてね」。そんな彼女はまた、「『ルーム』の公開中、この映画を撮影していたのよ。オスカーへ出席するため、撮影地のベトナムから飛んだのを憶えているわ。次の日には、またベトナムへ向けて飛んでいた・・・・・・その作品の持つメッセージが大切ね。映画作りにせよ、アートを生み出すというのは、共感を呼び、人と人をつなげ、現実世界で生きる自分へ問いを投げかけるような行為だと思う・・・・・・自分で絶対に見つけ出せないような特別な場所で撮影ができて、この星の美しさを紹介できたのは(本作へ出演できて)良かったところ・・・・・・(他のコング映画と比べて本作が)面白いのは、トム(ヒドルストン)演じるコンラッドともコングとも、恋に落ちるチャンスがありながらそうはならないところ。でも、それを誇りに思っているわ」と、様々な思いを語っています。マーベル初の女性ヒーロー単独映画で2019年3月全米公開予定の「キャプテン・マーベル」でも主演に抜擢されているラーソン、今後の活躍が楽しみです。
4度目の正直?
2012年にケイティ・ホームズと離婚して以来、いくつか恋の噂が立ったものの、本命はいなかったトム・クルーズ(写真)54歳が、「ミッション・インポッシブル・シリーズ第6弾で共演するヴァネッサ・カービー28歳との関係を噂されています。今年の2月、母親を亡くしたクルーズは再び家庭を持つことを切望しているらしく、彼女と4度目の結婚をする可能性もあると報道するメディアもあれば、それがデマだと報道するメディアもある微妙な状況です。関係者の証言によれば、クルーズはNetflix配信作「クラウン(2016年)」でエリザベス女王の妹、マーガレット王女の役を演じた彼女を見て、一目惚れしたといいます。その関係者が言うところでは、「瞬時に恋に落ちたようだね。彼がプロデューサーたちへ、ヴァネッサを『ミッション・インポッシブル』の6作目で主要な役へ起用するよう話した」そうです。いったん撮影が始まると、クルーズと彼女の相性の良さは誰の目にも明らかだったらしく、「トムが彼女のつきない魅力とエネルギーに圧倒されています」とか、「彼は彼女をミセス・クルーズにしたいと思っています」などと関係者が明かしているとか。そして、そういう噂を聞いた一般の反応は賛否両論で、「ハリウッドの50代と60代の男優たちは、20代の女性を追いかけ回している自分がみっともなく見えることを自覚していない」、「ラッキーな女性。トムはまだホットよ」、「ニコール・キッドマンとも、こんな風に始まっている。彼がニコールを映画で見て気に入った。また同じことを繰り返すだけさ」、「交際相手? 養女の間違いじゃなくて?」などと騒がれています。ET(エンターテインメント・トゥナイト)のような噂を否定するメディアもある中、とりあえず映画の撮影は進み、その中で2人の演技が続きます。さあ、私生活では4度目の正直となるか?
政界を目指すヨハンソン
スカーレット・ヨハンソン(写真)32歳が政界入りを目指しているようです。離婚調停中の良人ロマン・ドリアックとの間に2人の娘を持つヨハンソンは、子どもたちが大きくなったら政治の道を志すことを視野へ入れていると明かしました。「イヴェント誌」のインタビューでヨハンソンは、「できれば平和に抗議したいの。できれば服役したくないわ。そうすると、いつか政治家となることを考えるってことになるわね・・・・・・政治家となることは喜びであり、名誉なことでしょうね。私は規約が成立すれば、もっとも効率的だといつも考えてきたから・・・・・・今は小さい子どもたちの世話に追われているわ。ホワイトハウス記者協会の夕食会へ何度か行ったことがあるし、世界の政治の動きも見てきた。世界に影響を及ぼす条約が小さな部屋で決められていることもね。私のよく知る業界とそこまで程遠くはないわ」と話しています。彼女は今年、ドナルド・トランプ大統領へ反対する熱意のこもったスピーチを行っており、そこで家族計画を指導するクリニックの必要性や10代の頃の自身の経験を語っていました。ヨハンソンはまた、「ふだん、そんな私的な問題を人と話したいと思わないわ。それが今は違うの。私が自分の経験を話して影響を与えることが出来るなら、プライバシーを守るため言わないことよりは価値があると思うから・・・・・・こういう話題はとても古めかしく感じるわ。私には力強く独立し、自分のことをしながら子育てをしてる人や、キャリアを築いている人、そのどちらも両立しているような女性の友人たちが山ほどいるから『なんでこんな話をしているの?』って気分なの。私は自分のため、姉妹のため、娘のため、母のため、そして友人たちのために立ち上がるわ」とも語っています。
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(2017年4月)
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