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(2017年5月)          




スチュワートの新作

日本ではアメリカより半年遅れの今月(5月)12日に公開される「パーソナル・ショッパー」で主演を務めるクリステン・スチュワート(写真)、女優としてだけでなくファッション・アイコンとしても活躍しています。フランスの鬼才オリヴィエ・アサイヤス監督が放つミステリー「パーソナル・ショッパー」でスチュワートの演じるのは、忙しいセレブに代わり服やアクセサリーを買い付けるパーソナル・ショッパーとしてパリで働く主人公モウリーンです。数ケ月前、最愛の双子の兄を亡くした彼女のもとへ、ある日、奇妙なメッセージが届きます。そして、それはある殺人事件へと発展、果たして誰がこのメッセージを送り、何を意味するのでしょうか?・・・・・・現在27歳のスチュワートは幼い頃から子役としてTVドラマを中心に出演し、意外なところでデヴィッド・フィンチャー監督作「パニック・ルーム(2002年)」のジョディ・フォスターの娘役を演じたりもしてきました。転機となったのがステファニー・メイヤーのベストセラー小説「トワイライト」の同名映画化(2008年)で主演のベラ・スワン役を演じたことはいうまでもありません。その後、ジャンルを問わず意欲的な活動を続け、2016年には女性の力強さがテーマの短編映画「ウォーター」で監督デビューを果たします。カンヌ映画祭でのインタビューでスチュワートは本作を、「これは、壮大な喪失(アイデンティティ・クライシス)の物語で、そんな存在の中へ私自身が入りたいと思ったわ。もっとも思慮深くない裸の自分を最大限さらけ出してね。俳優としてクールだと思う瞬間は、何かにショックを受けたことを表現し、見ている人へ受け取ってもらうこと。自分自身が『演技派』じゃないから、役柄を演じたくはない。いつでも、『私自身』を演じているのよ」と、女優として作品に携わる際の、役への取り組み方について語っていました。



ゴールドブラムの復帰

2015年、シリーズ再起動の第1弾として公開された「ジュラシック・ワールド」は、2018年6月22日に続編の全米公開が予定されています。その続編ではオリジナル版「ジュラシック・パーク(1993年)」のイアン・マルコム博士が再登場し、演じるのはもちろんジェフ・ゴールドブラム(写真)です。スティーヴン・スピルバーグ監督がメガホンを取ったオリジナル版と、その続編「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(1997年)」の2作へ登場するマルコム博士は、カオス理論を専門にする数学者で口が悪い皮肉屋ながら、子供たちを助けるため身を挺するなど実際は正義感あふれる人物で、人造の恐竜を見世物にする「ジュラシック・パーク」のあり方を批判しつつ、パークが非常事態に見舞われると事態収拾に協力しました。メイン・キャラクターとなった2作目では、ジュリアン・ムーア演じる恋人のサラ・ハーディングと恐竜調査隊の一員として活躍します。その後、ジョー・ジョンストン監督がメガホンを取った3作目「ジュラシック・パークV(2001年)もありますが、マルコム博士は登場していません。つまり、ゴールドブラムにとって約21年ぶりのシリーズ復帰となります。また、オリジナル・シリーズのキャストのうち現時点で続編への出演が決まっているのはゴールドブラムのみです。まだタイトルが未定の本作、監督は「インポッシブル(2013年)」のフアン・アントニオ・バヨナが務め、脚本は前作同様コリン・トレヴォロウとデレク・コノリーが共同執筆します。内容は前作から引き続き、現代の動物実験や生物兵器問題が核となるでしょう。オーウェン役のクリス・プラットやクレア役のブライス・ダラス・ハワードは続投し、新世代のキャラクターたちとマルコム博士との共演も見どころとなりそうです。



デルビーニュの丸刈り

モデルで女優のカーラ・デルビーニュ(「スーサイド・スクワッド」)が、丸刈り頭で車から降りてきたところをキャッチされました(写真)。最近、クリステン・スチュワート、ケイティ・ペリー、ゾーイ・クラビッツといったセレブの間でプラチナ・ブロンドのピクシー・カットが流行していますが、デルビーニュは完全に髪を剃り上げた状態です。彼女が出演するミティヤ・オコルン監督の新作「ライフ・イン・ア・イヤー」の役づくりのためで、カナダのトロントで撮影進行中の本作は、恋人が余命1年であることを知った17歳の少年ダリンが、彼女の残された時間を彩るため奮闘する恋愛映画。主人公ダリンはウィル・スミスの息子ジェイデン・スミスが演じ、デルビーニュはその恋人で死にゆくヒロインを演じるため体重を落とし、髪も少しずつ短くしてゆくなど、撮影へ打ち込んでいます。同作の他、彼女はリュック・ベッソン監督の新作SF映画「バレリアン・アンド・ザ・シティ・オブ・ア・サウザンド・プラネッツ」へも出演しており、デイン・デハーン、イーサン・ホーク、クライブ・オーウェン、リアーナらが共演し、7月21日から全米公開される予定です。モデルと女優以外では音楽方面も多彩で、歌とギターとドラムスを得意とするデルビーニュが、なんと今度は小説家としてデビューすることが話題となっています。タイトルは「ミラー・ミラー」で10月5日の刊行が決まっており、先日デルビーニュ自ら同作の草稿を持つ写真をインスタグラムへ投稿しました。356頁に及ぶ同作は、レッド、レオ、ナイマ、ローズという音楽好きのティーン4人が自分探しをしながら成長する姿や、やがて訪れるナイマの突然の死を描いているそうです。いろいろとやりながら、とりあえずは女優業が中心となりそうなデルビーニュ、もうすぐ25歳という若さだけに今後も目が離せません。



Mr.ビーン再登場

ローワン・アトキンソン(写真)が「Mr.ビーン」の新作を計画しているようです。アトキンソンと友人であり共同クリエーターのリチャード・カーティスは、27年前にTV番組のキャラクターとして初登場したMr.ビーンを主人公とする新作の「とてつもなく面白いアイデア」を思いついたのだといいます。ほとんどセリフ無しで繰り広げられる「Mr.ビーン」は1990年から1995年までTVで放映されており、2006年には未公開エピソードも追加放送されました。加えて初の映画化作として公開された「ビーン(1997年)」と続く「Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!(2007年)」がどちらも大ヒットを収めているばかりでなく、アニメ版「ミスター・ビーン」は現在も放送されており、2012年のロンドンで開催されたオリンピックの開会式へアトキンソンがMr.ビーンとして登場する人気振りです。そんなアトキンソンはMr.ビーン以外で多くの真面目な役どころを演じているものの、まだ同キャラクターを引退するつもりがないらしく、以前あるインタビューの中で、「僕はプランを持っているわけじゃないんだ。出演オファーを受けたものの中で、それが面白そうならやってみようとしているだけなんだよ。だから、どんな役どころへもお別れを言ったことはない。今でもビーンを演じられると思っているのさ。方向性が変わるってだけだね」と語っています。話は逸れますが、アトキンソンは業界でも有名な車好きで、最近も2011年の交通事故の後で作りなおしたマクラーレンのスポーツカーF1を800万ポンド(約15億円)で売却し、イギリスの車両売却史上最高額の記録を打ち出しました。時速240マイル(約386キロ)を誇るこの車をアトキンソンが購入したのは1997年で値段が64万ポンド(約1.2億円)だったので、730万ポンド(約14億円)もの利益を得ることになります。



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