そば粉でクレープ・・・


 日本ではそば粉を使ったクレープ「ガレット」を売り物にする店が少なくありません。ではアメリカだとどうなのか?・・・・・・そば粉という以上、日本独特かといえば、それがそうでもないんです。アメリカ北部やカナダ中部でそば粉の栽培が盛んに行われていることは、案外知られていません。それらのそば粉が日本へ輸入されていることもしかりで、たとえば信州そば粉の製造販売を手掛ける明治25年創業「蔵の粉屋 大西製粉」のサイトでは、アメリカ産石臼挽きそば粉を宣伝販売しています。

 そんなわけで、アメリカにもガレットの店が数多くありながら、ガレットとは呼ばず、単純に「そば粉のクレープ」というのが普通です(便宜上、料理の写真へ番号を付けてありますが、これらの番号は店と無関係です)。

Creme de la Crepe
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■Creme de la Crepe

www.cremedelacrepe.com
9111 W. Olympic Blvd., Beverly Hills
424-288-4031

 ビバリーヒルズの「Creme de la Crepe」がオープンしたのは2015年、フランス語で最高を意味する「Creme de la Creme」が名前の由来です。名前のごとく有名なのはクレープ、それもそば粉のクレープで、グルテンフリーのクレープ・バターを使って調理しています。そば粉のクレープだけでも朝食時が8種類、昼食時が12種類、夕食時が10種類と、選択肢はけっして少なくありません。

 クレープ以外のメニューも充実しており、フレンチ・オニオン・スープとローステッド・ベジー・サンドイッチのコンボなど、ベジタリアンの方へお薦めです。ゴートチーズがたっぷり入ったサーモンハッシュとポーチドエッグのポーチドエッグはパーフェクトだし、甘いクレープならヌテラ、苺、バナナなどを自分の好みで注文できます。なお、すべてのメニューで地元のオーガニックな食材が使われています。

 もともとはハーモサビーチ店1軒から始まったCreme de la Crepeも、このビバリーヒルズ店の他、現在、ハンティントンビーチ店、サンディエゴ店、レドンドビーチ店、ロングビーチ店、ローリングヒルズ・エステート店とチェーン展開しており、まだまだ増えそうです。

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 写真は左から「サーモン・タルタルのイノンドとレモン和え(#1)」、「レ・クレープ・エスパニョール(#2)」、「エッグス・ラ・フォンテーヌ(#3)」、「ヌテラ(チョコレート)・バナナ・クレープ(#4)」、「週末だけのミモザ(#5)」。火曜日はムール貝の食べ放題というメニューもあります。昔ながらのワインとガーリック・ソースやカレー・ソースなど、いろいろ試してみるといいでしょう。

The French Crepe Co.
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■The French Crepe Co.

frenchcrepe.com/new
6333 W. 3rd St., Suite 318, Los Angeles
323-934-3113

 サード通りとフェアファックス通りの角の「ファーマーズ・マーケット」にある「The French Crepe Co.」は、オーガニックで身体に優しいレストランです。ファーマーズ・マーケットも今や複合映画館(シネマ・マルチプレックス)とショッピング・モール「The Grove」の一部となり、以前より多くの人が訪れて賑わっています。そんな中、このThe French Crepe Co.は何度も行きたくなる店です。

 ナポレオン・クレープを注文した場合、3種類のトッピングでカスタマイズできます。たとえば私が注文した時はストロベリー、バナナ、ヌテラの3種類を選択し、焼きたてのクレープへ、とくにストロベリーとヌテラをたっぷりと乗せて出てきたプレートは、たいへん満足できるものでした。

 また、トロピカル・クレープの場合、マンゴやキウイなどの果物をトッピングした上からチョコレートがたっぷりとかかっています。キウイとチョコレートの組み合わせは、やや疑問があるものの、全体としては予想以上の美味しさです。ちなみに、このThe French Crepe Co.、ファーマーズ・マーケット店ともう1軒ハリウッド・ハイランド店がある他、パーティーなどへの出張(ケイタリング)サービスもやっています。

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 写真は左から「ストロベリー・サラダ(#6)」、「ビーフ・ストロガノフ・クレープ(#7)」、「シーフード・クレープ(#8)」、「ヌテラ・クレープ(#9)」、「シナモンとグリーン・アップルのワッフル(#10)」。

Monsieur Crepe
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■Monsieur Crepe

www.monsieurcrepe.com
105 N. Hill Ave., Pasadena
626-639-3511

 トニー・オーレリアンが2013年にパサディナの旧セントラル通り(現在のシエラマドレ通り)でオープンした「Monsieur Crepe」は、彼がロサンゼルスで新鮮な上質のフランス料理の店を探している時に(自分でオープンするという)アイデアを思いつきました。彼はクレープやキッシュ・ロレーヌが好きで、そういう店を探したものの見つからず、それなら自分自身でやればいいと考えたのです。

 Monsieur Crepeは最初から南カリフォルニアの他の店と発想が違っており、「家庭でもオフィスでも気軽に楽しめるカル・フレンチ」を目指しています。その本質はリーゾナブルな値段で誰もが味わえる新鮮なホームメイドの料理を提供する店です。加えて、フレンチへカリフォルニア独特のヒスパニックの影響を受けた初めてのレストランかもしれません。ここも、やはりパサディナ店以外、シエラ・マドレ店があります。

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 写真は左から「チキン・ソーセージのヴェルテ・サラダ(#11)」、「そば粉のピストウ・クレープ(#12)」、「ブレックファースト・クレープ(#13)」、「ヌテラ(チョコレート)苺とバナナのクレープ(#14)」、「トロピカル・クレープ(#15)」。

 ロサンゼルスでそば粉のクレープの店が数多くある中には、Black Flourや「Crepe de Ville」のような店を構えずトラックで営業しているパターンもあります。ただ、前者が日によって営業場所が変わるいっぽう、後者はスタジオ・シティーの決まった場所から移動しません。

横 井 康 和      


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