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(2018年5月)          




再び増量

過去に役作りのため約13キロ増量した「モンスター(2003年)」でみごとアカデミー主演女優賞を獲得したシャーリーズ・セロン(写真)が、再び大幅増量へ挑戦しました。今回の映画は「タリー」、新生児を含む3人の子持ちで疲れ切っている主人公の母親マーロを演じるため、約23キロ体重を増やしたといいます。「とにかく、この女性(マーロ)が何を感じているか私も感じたかった。それで、彼女へ近づく一番の方法は太ることだと考えたのよ。ただね、すごくびっくりしたのは鬱がやってきたの。ガツンとやられたわ」と、増量による心身への変化を明かしています。23キロ太るため3ケ月半を費やしたセロンがその過程を振り返り、「最初の3週間は常に楽しかった。お菓子屋さんで喜んでる子どもみたいな感じでね。朝はファーストフードで食事を摂り、ミルクシェークを2杯飲む」と好き放題食べることへ幸せを感じていたのが、その3週間以降は食べるのがうんざりで、「仕事のため」のノリとなり始めました。「朝2時から起きて冷たいマカロニチーズを食べるの。喉に詰め込む感じで・・・・・・増やした体重を保つためよ」と、増量を続けるセロンのお腹を見て、2番目の子どものオーガストは「赤ちゃん、いるの?」と勘違いしたぐらいです。それだけ苦労して増やした体重を、撮影後、落とすのがもっと難しく、なんと1年半を要しています。「地獄を見たわね。あまりにも長かった。『モンスター』の時は5日くらい食べなくても平気だったけれど、27歳のあの時と42歳の今じゃ違うから」と、実感を込めて語りました。そこまで肉体を酷使して撮りあげた「タリー」、監督がジェイソン・ライトマン(「JUNO/ジュノ」)、プロデューサーはライトマンとセロン自身も兼任し、今月(5月)4日の全米公開を控えています。



契約延長

「シェイプ・オブ・ウォーター」で今年のアカデミー作品賞など4部門でオスカーを獲得したギレルモ・デル・トロ(写真)監督が、アニメ作品に関して「ボス・ベイビー」などのドリームワークス・アニメーションと複数年の専属契約を延長しました。その結果、今後もデル・トロが製作、脚本、監督を手掛けるアニメ作品は、ドリームワークス・アニメーションのもとで製作されます。メディアが契約締結と報じたことへデル・トロ曰(いわ)く、「ドリームワークス・アニメーションとの契約は新たなものでなく、延長したものだ。今じゃ何十年にもなるよ。このまま続けられて幸せだね!」と、これが契約延長であることを指摘しつつ、それを喜んでいる様子です。これまでデル・トロは、ドリームワークスのもと「メガマインド(2010年)」や「カンフー・パンダ2(2011年)」でクリエイティブ・コンサルタントを、ネットフレックス・アニメ作「トロールハンターズ(2016年〜)」でクリエイターと製作総指揮を務めています。また、今月初めには「シェイプ・オブ・ウォーター」でタッグを組んだフォックス・サーチライトと実写プロジェクトの契約を結んだばかり、その契約へ新しい映画レーベル設立も条件に盛り込まれており、デル・トロがホラー、SF、ファンタジーといったジャンルへ特化できる環境も整うとされていました。ちなみに、メキシコ人映画監督といえばデル・トロの他、「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年)」と「レヴェナント 蘇えりし者(2015年)」で2年連続アカデミー作品賞を受賞したアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥや、「ゼロ・グラビティ(2013年)」でアカデミー賞8部門を制覇したアルフォンソ・キュアロンもいますが、じつこの3人、2007年にメキシコで製作会社「チャチャチャ」を立ち上げています。今後、ますます彼らの活躍が期待できそうです。



ハーレイ・クインのスピンオフ

DCコミックを映画化した「スーサイド・スクワッド(2016年)」でマーゴット・ロビー(写真)が演じたキャラクター、ハーレイ・クインのスピンオフ映画の監督を、中国出身のキャシー・ヤンが務める可能性がありそうです。ヤンはウォール・ストリート・ジャーナル紙の記者として、ニューヨーク、香港、北京で働いていた経歴がある他、数多くの短編映画の監督脚本も務めてきました。ワーナーブラザーズとDCエンターテインメントはハーレイ・クインが登場するスピンオフの監督へ、今年の1月全米公開されて高い評価を受けた独立プロ(インディーズ)作「デッド・ピッグス」のヤンを起用することを考えているようです。契約成立になった場合、彼女はスーパーヒーロー映画史上初のアジア人女性監督となります。また、ヤンが手掛けるのはDCコミックスへ登場する女性キャラクターがチームを組む「バーズ・オブ・プレイ」を描く作品になるらしく、原作のキャラクター達が登場するかは未定ながら、彼女が製作側へ同企画のプレゼンテーションをしたところ、かなり高い評価だったそうです。クインを演じたロビーも女性監督に手掛けてほしいと明かしているとか。脚本は「トランスフォーマー・シリーズ」のスピンオフ「バンブルビー」や「バットガール」の単独映画の脚本を務めるクリスティーナ・ハドソンが手掛け、製作開始は年末か来年初頭を予定しています。なお、「スーサイド・スクワッド」のスピンオフで女性監督が注目される理由の一つは、同じDC映画で2017年にパティ・ジェンキンスがDC映画史上初の女性監督として手掛けた「ワンダーウーマン」の8億ドル(約880億円)以上の全世界興行収益を見逃せません。そのため、ワーナーブラザーズもヤンへ大きな期待を寄せているのでしょう。



新ターミネーター

ジェームズ・キャメロン監督がプロデューサーとして復帰することで注目を集めている「新ターミネーター」、主人公を演じる俳優も決定したようです。同作はシリーズ通算6作目となるものの、キャメロン監督が関与しなかった「ターミネーター3(2003年)」から「ターミネーター:新起動 ジェニシス(2015年)」へ至るシリーズ作を除けば、「ターミネーター2(1991年)」の直接の続編となります。オリジナル・キャストのアーノルド・シュワルツェネッガーとリンダ・ハミルトンの復帰は決まっていますが、主役はカナダ人女優のマッケンジー・デイビス、TVドラマ「スクリーム・クイーンズ」やトム・クルーズとの共演作「ロック・オブ・エイジズ(2012年)」などで知られるメキシコ人男優のディエゴ・ボネータ、ナタリア・レイエスなど、あくまで若手の新キャストが中心です。そこへ、新たなターミネーター役として決まったのはガブリエル・ルナ(写真)、TVドラマ「エージェント・オブ・シールド」へのゲスト出演を経て、ロバート・ロドリゲス監督が立ち上げたケーブル局エル・レイのオリジナル・ドラマ「マタドール」でも主演を務めました。映画では「ハンズ・オブ・ラブ 手のひらの勇気(2015年)」、「ザ・ボーダーライン 合衆国国境警備隊(2016年)」などに出演しています。また、プロデューサーへ専念するキャメロンに代わってメガホンを握るのが「デッドプール(2016年)」のティム・ミラー監督で、「新ターミネーター」はキャメロンとミラーのアイデアをもとに、デビッド・S・ゴイヤーが脚本を執筆しているところです。撮影開始(クランクイン)は来月(6月)の予定ですが、70歳になるシュワルツェネッガーは心臓手術を終えたばかりのため、健康状態が懸念されています。また、当初予定されていた2019年7月26日の全米公開は。11月22日へ延期となりました。



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