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(2019年1月)          


A Happy New Year!
from
Hollywood

今年も「ハリウッド最前線」を
よろしくお願いいたします!



ツイッター影響力1位は?

ソーシャル・メディアのモニタリング会社「ブランドウォッチ」が、去年(2018年)ツイッター上で影響力を発揮した「インフルエンサー」のランキングを発表しました。イギリスを拠点に世界の大都市へ支部を持つ同社は、ネット上のトレンド分析やブランディングなどのマーケティングを行っています。ちなみに2017年度のツイッター・インフルエンサーの男性部門は1位がジャスティン・ビーバー、2位がトランプ大統領、3位がジャスティン・ティンバーレイク、女性部門は1位がケイティ・ペリー(写真)、2位がラテン・シンガーのシャキーラ、3位がジェニファー・ロペスでした。今年の結果で注目されたのは、「本年度最も稼いだ女性シンガー」で1位のペリーが、ツイッター部門でも1位となるかどうか? 結果、「最も稼いだ・・・」では2位の座へ甘んじたテイラー・スウィフトがツイッター影響力では1位を獲得しています。と言っても、スウィフトは今年18回しかツイートしておらず、フォロワー数が8,400万人、2位となったペリーのフォロワー数は1.8億人ですから、その数ならトップです。そして、キム・カーダシアンが3位に入っています。いっぽう、意外なのは男性部門の結果で、昨年トップ10圏外だったワン・ダイレクションのリアム・ペインが1位へ躍り出ました。フォロワー数は3,300万人とスウィフトの半分なのに、ツイート数の多さや今年の音楽賞レースでの活躍、パートナーだったシェリル・コールとの破局などの話題性が反映されたのかもしれません。2位は昨年と変わらずトランプ、3位は昨年の1位から順位を落としたビーバーという結果です。総合的に見ると女性有名人の影響力の方が圧倒的に強いそうな反面、インフルエンサーの平均年齢は男性が44.7歳、女性が36.4歳と10歳近い開きがあり、女性の影響力の寿命は男性よりもやや短命と分析されています。



「グリーンブック」を辿って

第76回ゴールデン・グローブ賞で作品賞(ミュージカル・コメディ部門)をはじめ主要5部門へノミネートされ、第91回アカデミー賞に向けた賞レースの有力候補として快走を続ける「グリーンブック(写真)」は、人種差別が色濃く残る1962年を舞台としてガサツなイタリア系の用心棒とインテリの黒人天才ピアニストの旅路を描いた人間ドラマです。無教養ながら人間的魅力のあるトニー・リップは、カーネギーホールに住む天才ピアニスト、ドクター・シャーリーから運転手兼用心棒として雇われます。そして2人は、当時黒人が安全な旅をするため欠かせなかったガイドブック「グリーンブック」を道しるべに、偏見と差別が根強い南部への旅を始めるのでした。フライドチキンを食べたことがないというシャーリーへ「黒人なのに?」とストレートな偏見をぶつけるリップと、それに皮肉で返すシャーリーから幕を開け、人種はおろか性格さえも正反対の2人が前途多難な旅の中で次第に理解を深め会ってゆくのです。そうこうするうち、「黒人である」という理由だけで入店を拒否されるシャーリーを見たリップは理不尽な現実へ苛立ちを覚えるように・・・・・・リップを演じるヴィゴ・モーテンセンとシャーリーを演じるマハーシャラ・アリは、どちらもゴールデン・グローブ賞と米映画俳優組合賞へノミネートされ、アカデミー賞候補入りの期待も益々高まっています。また、メガホンをとった「メリーに首ったけ(1998年)」などで知られるファレリー兄弟の兄ピーター・ファレリーもゴールデン・グローブ賞へノミネートされ、これまでの作風からのイメージ・チェンジに大きな注目が集まっているところです。もともとはプロデューサーのニック・バレロンガが父トニー・リップから聞かされたエピソードを映画化した「まさかの実話」、日本では3月1日の封切りを予定しています。



「新チャーリーズ・エンジェル」

「ピッチ・パーフェクト2(2015年)」で監督デビューを飾ったエリザベス・バンクスがメガホンを取るリブート版「チャーリーズ・エンジェル」のエンジェルが、クリステン・スチュワート(写真)、「パワーレンジャー(2017年)」のナオミ・スコット、イギリス出身の新人エラ・バリンスカの3人で決まりました。スチュワートは昨年エンジェル候補として出演交渉中であることが報じられており、メディアへも「ぜひやりたい。できたらいいなぁ・・・・・・私、リズ・バンクスの大ファンなんだ。彼女はいま、この時代の話を語るのに完璧な人よ。(もし決まれば)最後まで全力でサポートするわ!」とアピールしていました。バンクスは監督、製作、脚本を担当するばかりか、もともと男性という設定であったチャーリーの右腕ボスレー役も演じます。当人いわく、「私にとって『チャーリーズ・エンジェル』は強い女性を描いたオリジナル・ブランドの一つなんです。だって、'70年代に放送がスタートしたんですからね。この映画では新しい時代のモダンで地球規模なエンジェルを紹介しつつ、チャールズ・タウンゼント(チャーリー)と彼の探偵事務所から受け継いだものへ敬意を払いたいと思う。このチャプターをクリステン、ナオミ、エラと世界中のファンに届けるのが楽しみで仕方ない」のだそうです。そんなバンクスは先日、「新チャーリーズ・エンジェル」の撮影を終了したことをSNSで報告しました。彼女が投稿した写真は、帽子をかぶっているバンクスを囲む3人の新生エンジェルが写っており、「終了。たくさんの愛と感謝をこのエンジェルたちへ。なんで私、こんなに大きな帽子をかぶっていたのかしら?」というコメントが添えられています。「新チャーリーズ・エンジェル」の全米公開は今年(2019年)の11月19日で決定です。



グァダニーノの新作

「君の名前で僕を呼んで(2017年)」のルカ・グァダニーノ監督がダコタ・ジョンソンやティルダ・スウィントンらを迎え、傑作ホラー「サスペリア(1977年)」を再構築しました。名門バレエダンス・カンパニーへ巣食う禁断の秘密を、グァダニーノがオリジナル版とは異なる視点で大胆にアレンジしています。イギリスのバンド「レディオヘッド」のボーカル、トム・ヨークの手がける美しくも不穏な旋律のなか、心理療法士クレンペラー博士(ルッツ・エバースドルフ)が、西ベルリンを拠点とする世界的な舞踊団「マルコス・ダンス・カンパニー」の隠された場所へ巣くった「何か」を探すシーンから幕開けです。舞台はオリジナル版と同じ1977年、夢と希望を胸にアメリカのオハイオ州からやってきたスージー・バニヨン(ダコタ・ジョンソン)が、カリスマ振付師ブランク夫人(ティルダ・スウィントン)から目をかけられて直々のレッスンを続けるなか、周りでは不可解な出来事が頻発します。次々と失踪を遂げるダンサー、そして主要ダンサーであるパトリシア(クロエ・グレース・モレッツ)もその1人でした。バニヨンが彼女の行方を聞くも、ブランクは「彼女が自らの意志で去った」の一点張りです。不信に思ったダンサーのサラ(ミア・ゴス)は、舞踊団を捜索するうち、隠された恐ろしい秘密と触れてしまいます。これ以上、物語がどう展開するかは映画を観ていただくとして、上記の他ミス・グリフィス役でシルヴィ・テステューが、そしてオリジナル版でスージー・バニオン役を演じたジェシカ・ハーパーもアンケ役で出演するなど、演技派の女優が集結した感のキャスティングです。予想不可能な物語、そしてセンセーショナルでショッキングな展開と、グァダニーノ監督が生まれ変わらせた「サスペリア」へ乞うご期待! 日本では今月(1月)25日に封切られます。



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