京都で魚を


 前々回、前回と肉料理が続いたので、今回は京都で魚の美味しい店を3軒ばかりご紹介したいと思います(便宜上、料理の写真へ番号を付けてありますが、これらの番号は店と無関係です)。

さかな波波
画像による目次はここをクリックして下さい
■さかな波波

naminami.jp.net
京都市中京区麩屋町二条下ル尾張町231 麩屋町二条ビューハイツ1F
075-211-5073

 もともと京都の府庁前にあった店のチーフ・シェフが独立し、市役所の近くへここをオープンしました。日本海を中心として季節の魚貝類が豊富で、生け簀には産地直送の天然物活魚が泳いでいます。カウンター席の他、掘りごたつ式の座敷もあり、初めての方や魚をあまり知らない方へはコース料理が3種類あるので安心です。

 カウンターには惣菜が並んでいて、そこから好きな物をオーダーするのも良し、正面の壁へ所狭しと並んだ手書きのメニューからオーダーするのも良し、魚好きには堪えられません。ただ、鮮魚を扱う関係上、休みが平均週2日ぐらいで、週末などはそうとう混み合います。行かれる時は、まず予約を入れておくほうが無難でしょう。

画像による目次はここをクリックして下さい
#1
画像による目次はここをクリックして下さい
#2
画像による目次はここをクリックして下さい
#3
画像による目次はここをクリックして下さい
#4
画像による目次はここをクリックして下さい
#5

 写真は左から「刺身の盛り合わせ(#1)」、「骨煎餅(#2)」、「バイ貝のバター焼き(#3)」、「うちわ海老(#4)」、「しらすご飯(#5)」。うちわ海老とは名前の通りうちわの形をした希少な海老です。

魚問屋ととや
画像による目次はここをクリックして下さい
■魚問屋ととや

totoya-maguro.com
京都市下京区朱雀北ノ口町64番地
075-315-1921

 この「魚問屋ととや」は、京都中央卸売市場の隣という立地を活かし、マグロをはじめ新鮮な魚介類および惣菜を販売しています。何が並ぶかは、その日の市場の相場次第です。そして、店の奥はレストランになっており、中トロ丼やねぎマグロ丼をはじめ日替わりお造り定食などが食べられます。中トロ丼は京都の数ある店の中で間違いなくベスト3へ入る美味しさ!

 ここもさかな波波同様、週2日(日曜日と水曜日)は定休日で、それ以外の日も市場が休めば店仕舞をするので気をつけて下さい。また、表の販売は午前10時からですが、奥のレストランは11時から午後3時までしか開きません。ただ、火曜日と金曜日のみ午後5時から立ち飲みも出来るのが嬉しいところです。立ち飲みの時は、昼間の定食と違って様々な単品メニューが用意されています。市場へ仕入れに来る業者から観光客まで、客層は多彩です。

画像による目次はここをクリックして下さい
#6
画像による目次はここをクリックして下さい
#7
画像による目次はここをクリックして下さい
#8
画像による目次はここをクリックして下さい
#9
画像による目次はここをクリックして下さい
#10

 写真は左から「海鮮丼(#6)」、「中トロ丼(#7)」、「トロかつ丼(#8)」、「お造り定食(#9)」、「カツオ塩たたき丼(#10)」。これらはすべて昼の定食メニューで、立ち飲みの時は単品メニューもあります。

一政
画像による目次はここをクリックして下さい
■一政

ichimasa.xxxxxxxx.jp
京都市中京区炭之座町416
075-744-0542

 先の2店が魚の専門店であったのに対し、この「一政」は創作料理が売り物です。しかし、魚をメインにしている点では変わりません。築地や産地から直送の新鮮魚介や京野菜をはじめ、四季折々の料理が楽しめます。チーフ・シェフの篠健太郎はもともと東京出身で、和食全般を修業したのち、一部のスタッフを引き連れて京都へ出てきました。

 ここの看板料理といえば、イラ、コショウダイなど、愛媛の愛南港をはじめ、全国の港より直送の旬の魚介が味わえる刺身盛合、そして西洋野菜と京野菜、ロマネスコなどの変わり野菜のサラダです。刺身は食べる直前に包丁を入れることで、コリッと締まった身の食感や柔らかな甘みなど、とびきり新鮮な魚の旨味を引き立てています。

 和風の居酒屋でありながらイタリアンのようにカラフルな盛付けが特長のメニューは、女性客へ大いに受けそうです。また、メニューの幅広さも、魚専門店でなく居酒屋の強みで、刺身や魚料理の他、若鶏と九条葱の塩だれといった一品料理から梅水晶(鮫の軟骨)のような珍味まで、飲むのが主体の客へは歓迎されるでしょう。創作料理と名が付くと、奇をてらっただけの店も少なくありませんが、ここは基礎がしっかりしているので心配ありません。

画像による目次はここをクリックして下さい
#11
画像による目次はここをクリックして下さい
#12
画像による目次はここをクリックして下さい
#13
画像による目次はここをクリックして下さい
#14
画像による目次はここをクリックして下さい
#15

 写真は左から「ネタ・ケース(#11)」、「梅水晶(#12)」、「お造り(#13)」、「ふぐの唐揚げ(#14)」、「鯖(#15)」。京都で鯖といえば、けっこうしめてあるのですが、この鯖はしめないまま・・・・・・それだけ新鮮です。

 京都で魚の美味しい店といえば、それこそ限りなくあります。そこそこ名の知れた京都の割烹料理屋なら、美味しい魚料理を出して当然でしょう。また、大衆食堂のレベルも馬鹿にできません。そういった中で、とりあえず魚を食べたい時、まず間違いないのが上記の3軒です。最初は「創作料理」を謳う一政より、ぐじの焼き魚が美味い新京極と寺町の間にある割烹「蛸八」か、牡蠣の専門店で刺身なんかも出す錦市場の「だいやす」をと考えたものの、ある程度バラエティを持たせるため一政を選びました。

横 井 康 和      


Copyright (C) 2015 by Yasukazu Yokoi. All Rights Reserved.

テキサス・バーベキュー 目次に戻ります 肉を食べるなら・・・・・・日本スタイル篇