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(2018年8月)          




ツイッターはやめ!

先月(7月)28日、マーベル映画「ドクター・ストレンジ(2016年)」の監督スコット・デリクソン(写真)が、「ツイッターはやめ!」とインスタグラムへ投稿しました。その投稿でデリクソンは、「ドクター・ストレンジ」のキャスト陣が写った写真をアップするとともに、「ここ(インスタグラム)へは留まるつもりだよ」と述べています。じっさい、彼のツイッター・アカウント自体は削除されていませんが、投稿は7月20日が最後です。また「ツイッターはくそだ!」という2017年11月の投稿が、固定されたツイートとして残っています。最近では、同じマーベル映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー・シリーズ」の監督ジェームズ・ガンが、不適切な過去のツイートをめぐりディズニーから同シリーズの監督を解雇され、業界に衝撃が走りました。デリクソンはツイッターをやめた理由を明かしていないものの、ガンの解雇が少なからず影響していると考えられます。またデリクソンは、先日「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のキャストが共同で発表したガン監督を支持する声明文も、自身のインスタグラムへ投稿しているのです。ガン解雇の騒動は、俳優や監督のSNSに大きな影響を与えています。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」でヨンドゥ・ウドンタを演じたマイケル・ルーカーは、この騒動へ嫌気が差してツィッターのアカウントを削除、さらに「スター・ウォーズ/最後のジェダイ(2017年)」の監督ライアン・ジョンソンは、自身の過去ツイート約2万件を削除しました。「レゴ バットマン ザ・ムービー(2017年)」の。監督クリス・マッケイがツイッターを去り、ガン監督再雇用への署名を訴えた女優セルマ・ブレアは、ガンを支持しつつ過去のツイートを整理してインスタグラムに移るといった具合です。ガンが過去のツイートをもとに攻撃されてしまったことから、同様の手口への対策を取ったのでしょう。



トンプソンの復帰

オスカー脚本家およびオスカー女優のエマ・トンプソン(写真)が、人気SFコメディ「メン・イン・ブラック・シリーズ」のスピンオフ映画へ復帰するようです。地球で生息するエイリアンを監視する秘密組織MIBの活躍を描いた、ウィル・スミスとトミー・リー・ジョーン主演の「メン・イン・ブラック・シリーズ」は、1997年の第1弾を皮切りに、「メン・イン・ブラック2(2002年)」、「メン・イン・ブラック3(2012年)」の3本が製作され、いずれも世界的なヒットを記録しました。トンプソンは「メン・イン・ブラック3」へMIBのリーダー、エージェントO役で出演し、スピンオフでも再びエージェントOを演じるといわれています。以前もこのコラムで触れましたが、スピンオフにはクリス・ヘムズワースとテッサ・トンプソンの他、リーアム・ニーソン、クメイル・ナンジアニ(「ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ」)、レイフ・スポール(「ジュラシック・ワールド 炎の王国」)、ダンサーの双子兄弟レ・トゥインズとして知られるロラン・ニコラス・ブルジョアとラリー・ニコラス・ブルジョアが出演する予定です。脚本は「アイアンマン(2008年)」のマット・ホロウェイとアート・マーカムが担当し、監督は「ワイルド・スピード ICE BREAK(2017年)」のF・ゲイリー・グレイ、先月ロンドンでクランクインし、2019年6月14日に全米公開されます。そのいっぽうで、トンプソンとブライオニー・キミングスが脚本を執筆した新作「ラスト・クリスマス」の映画化権を、ユニバーサル・ピクチャーズが獲得しました。こちらは「ゴーストバスターズ(2016年)」のポール・フェイグ監督がメガホンを取ります。クリスマスのロンドンを舞台にしたロマンス映画という以外、内容は明かされていません。また、フェイグの新作でアナ・ケンドリックとブレイク・ライブリー共演の新作スリラー「シンプル・フェイバー」が、9月14日から全米公開の予定です。



ラッドの魅力

映画史上最小にして最強のヒーローとヒロインを描いたマーベル・スタジオの最新作「アントマン&ワスプ」で主役のアントマンを演じたポール・ラッド(写真左)は、同作へ脚本家としても参加しており、制作を通して感じた彼の魅力について、監督のペイトン・リードが述べています。アントマンは、小さくなるほど強くなる身長1.5センチのヒーローながら、娘の養育費を稼ぐため泥棒を働いたことがあったり、アルバイトも続かなかったり、一見頼りないキャラクターです。しかし、その完璧ではないところがむしろ愛嬌となっており、頼りなさの反面、娘のためなら危険も顧みない勇敢なところや、仲間を大事にするところ、度々ジョークを言って周りを楽しませようとするところなど、等身大の1人の人間として魅力が溢れています。監督のリードは、コメディーで笑いのセンスを磨いてきたラッドが、そんなアントマンを演じるだけでなく脚本家としても参加したことへ、「僕らは映画について初期の段階から多くのアイディアを出し合い、ポール(ラッド)は脚本家としてかなりの仕事をしたよ。役者が脚本へ係わると、時々ストーリーを難しくしてしまうこともあるけれど、彼は役者のときと同じくらい脚本家としても見事な仕事をしてくれた。彼の柔軟なアイデアはいつも新しくて、おもしろくて、コメディー的な方法を見つけ、それを自然な感じでやってのける。その自然さが、とても重要なんだ。『このジョークはうまくいく』という確信を持つことはできない。だから、バリエーションが欲しい。そんなとき、ポールは10個の違うジョークをこなすことが出来て、とても素晴らしい」と語っています。「周りを楽しませること」が習性となっているラッドは、アントマン役へ最適の俳優だったようです。現在、全米でヒット中の「アントマン&ワスプ」、日本では8月31日より公開されます。乞うご期待!



レイア登場

スター・ウォーズ フォースの覚醒(2015年)」から始まった新たな3部作の最終章「エピソード9」へ、レイアをはじめとするオリジナル3部作の主要キャラクターが登場するようです。先月(7月)27日、ルーカスフィルムは公式サイトを通じて「エピソード9」の主なキャストを発表し、それによると「最後のジェダイ(2017年)」を撮り終えた直後の2016年末、60歳で急逝したキャリー・フィッシャー(写真右)演じるレイア・オーガナ姫のほか、前作でこの世を去ったかに思われたマーク・ハミル(写真左)演じるルーク・スカイウォーカー、そしてアンソニー・ダニエルズがC-3PO役を続投します。加えて、ビリー・ディー・ウィリアムズがランド・カルリジアン役で「ジェダイの帰還(1983年)」以来約37年ぶりのシリーズ復帰を果たすということです。本作で再びメガホンを取るJ・J・エイブラムス監督は、当初「エピソード9」で大きな役割を占めるはずだったのが、フィッシャーの死で再登場の可能性はほぼないと見られていたレイアのカムバックを、「彼女なくして、スカイウォーカー家を巡る一大叙事詩を満足のいく形で締めくくるなど到底できるわけもなく、かといって他の俳優をキャスティングしたり、CGで再現したりは、はなから考えていなかった。幸い『フォースの覚醒』で撮影した未使用のフッテージを使ってキャリーの、そしてレイアというキャラクターの偉大なるレガシーをたたえる術を見出すことが出来たんだ」と経緯を明かしました。「エピソード9」は2019年12月20日の全米公開を予定しており、デイジー・リドリー、ジョン・ボイエガ、オスカー・アイザック、アダム・ドライバー、ルピタ・ニョンゴ、ドーナル・グリーソン、ケリー・マリー・トラン、そしてフィッシャーの娘ビリー・ロードらが続投。ケリー・ラッセル、リチャード・E・グラント、ナオミ・アッキーが新たにキャストへ加わります。



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